鹿尾菜地獄




電車から見えていた風景に誘われるまま、其処まで歩いて行ったら巨大ショッピングセンターに押しつぶされていたものに漸く気が付いたなりよ。沢山の皆んなが歩いてゆく方向では、お互いがお互いに押し合い圧し合い我先にと出し抜こうとしているのでとても哀しいなりね。押しつぶされて、錆びたうえにもうひと錆びどんどん錆びが重なっている道にも、ヒトはいた。家に帰るための道だから、生活道とでもゆうのでしょうか。そんな生活道の迷路に迷い込んだわたしは、そこでは明白な部外者で不審者さえあった。けれども、錆びた生活町は、ちょっと怪訝な目線を見せたけど、わたしのことはすぐに忘れてしまったようで、わたしはもうそこにいないモノになっていた。古本屋とゆう名前の古本屋があったので、しばし、所望の本を探してみるも、なさそうだった。部外者のわたしが店に足を踏み入れても、いらっしゃいともなんとも云わず、店主は奥に座っていたなり。わたしも、急いでいたのにも関わらず、所望する本について尋ねてみようとはせず、なんとかわたしだけで探してみたいとゆう衝動に身を任せていた。ざっと店内の棚を見渡したところ、この古本屋は、小説と文学と戯曲がお好みのようなり。わたしが所望する自然科学のことを探求する古本は、ざっと見た感じなさそうなりだった。今日のところは、ここまで。また、今度ゆうっくり来るなり。いまのところ、まだネットショップですぐに買える本ではある、けれども古本屋で自分で見つけるまでは、また読みたくなったら、ミジンコブンコにゆくしかないなりなー。とさ。


【ハ゛ーケ゛ンフ゛ック】昆虫のフォークロア

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