紅いテント



今朝の、4月25日の朝の暴風雨たらさんざんだった。恐ろしい唸り声だし(風だけど)こんなに強いなら激しいなら体温が奪われてしまうわ…と今年はもう着ることもないとしまいはじめた分厚いジャケットに着替えたんだ、わざわざ。なのに、会社についたらさーっと陽が差しているし、歩いてる人たちはカーディガンだし、やられた…傘もジャケットも邪魔になってしまった。本当にあの30分から1時間ほどの暗雲はなんだったのだろう。
昨日は、日曜日は精華小学校グラウンドに紅いテントを張った唐組の芝居(お豆腐草紙『ひやりん児』)をみにいった。土曜にしようか日曜にしようか、新聞の週間天気予報を睨み続けていた一週間だった。桟敷は絶対に冷えるし、カイロも座布団も必需品だ。しかし、どうして大体天気のややこしい時期にやるんだろう。
アングラなんて知らないうぶな頃、大学の先輩たちに連れられてみにいった。それ以来だ。あの頃は本当にそら恐ろしかったな。サーカス小屋にほおりこまれたみたいに、なにか見てはいけない獣がでてきそうで本当に怖かった。でも、本当はワクワクしてたのだ。
真昼間に繁華街の真ん中で突然あらわれたような紅いテントに立ち止まり覗き込むひとがたくさんいた。
唐組が紅いテントを精華小学校のグラウンドに張るのが名物になるといいのに。ひんやりとした桟敷のうえで足を組み、背中にカイロ貼る春の夜は…………