distortion

miwakiti2008-03-20








不二家のステーキ丼定食。



スランプとか云いつつ、写真と全く関係ない記事を続けざまに更新。
17日の月曜日まで大丸ミュージアム梅田でやってた写真展に2回行きました。
一回目は一人で、二回目は妹と二人で行きました。
「20世紀の巨匠たち」というタイトルの展覧会で、
有名な写真家たちの有名な作品がずらり勢ぞろいという感じで、
かなりミーハーな(テレビの改編時期によくやる特番みたいな)企画だったけど、
いろいろと好きな作品に出会えました。
自分の好みが随分変わってしまっていたことにも気付きました。
例えば、二十代のころは、メイプルソープヘルムート・ニュートン
エルンスト・ハースに吸い寄せられていた私でした。
三十代(の末期だけど)になったからかどうか知らないけど、
今回強く引き寄せられたのは、アンドレ・ケルテスなのでした。
最初に飾られていた「マルティニックにて」(1972)の刷りガラスの向こうの黒い人影。
「はぐれ雲」(1937)のマンハッタンを見上げる角度。
「レンガの壁」(1961)の奇跡のような組み合わせ。
「壊れたベンチ」(1962)「帰路につく船」(1944)は、物語が生まれそうな豊かさ。
なんどもひつこく見入っていました。
二回目に見にいった時も、やっぱりアンドレ好きだわと思いました。
アンドレとは、正反対にストレートに被写体をとらえるアンセル・アダムスのも
見てると、とても気持ち良くなりました。
バイオグラフィーを見ると、アダムスは音楽(ピアノ)をやっていたとか書いてたな。
すっかりお気に入りのアンドレの作品の中で、
女性の上半身ヌードが縦長に波のようにうねっている
ディストーション」(1933)というのがありました。
どうやって撮っているのか全く想像できずにいて、あとで検索で調べたら、
鏡を使って歪ませて写しているのだそう。
彼の作品の中の有名なシリーズらしい。
彼らが今この世に存在するなら直接いろんなことを聞いてみたいところだけど
それは叶わないから、残してくれたものをじっと穴があくほど見つめるしかないね。
だから、今同じ時間に生きているあなたとは、なるべくいろんな話を直接したいと思う。


記事とは関係ない写真と最初に書いたけど、
ちょろっとだけ関係あることを今思い出しました。
この写真展にあったウィリアム・クラインの「東京・アルバム 銀座で」(1961)に
何気なく写っていた不二家の看板のペコちゃんが
今のペコちゃんと全く違っていたのです。
いや、あれはペコちゃんじゃなかったのか?
あの頃の不二家のキャラクターは、
何気なくフランス人形みたいな女の子だったのかな。
また検索すればすぐに分かるようなことかもしれないけど、
クラインさん、まだご健在のようなので直接おたずねしてみたい
そんな衝動にかられてしまいます。


☆展覧会終わっちゃってるんですけど、本屋さんでも巨匠たちに出会えます。
何気なく大阪。
Brisées – 岡山の市街地からひと駅ほど離れた住宅街で本屋を営む書籍商です。営業時間10:00-18:00、水・日・祝は定休日。