8814、7272





坊やは、悪い子やね、はよお起きいや、もお夏やでえ。桜が咲いて、木蓮が散りはじめて、馬酔木が満開だからって今が春とは限らない。春を跳び超して夏がくることだってある、何かがおこってもおかしいなんてもお生温いことはゆうてらへん、この季節、あの地球、そこの宇宙。
見えない敵と闘ってる人びとはカッコイイナ。見える敵とばっか取っ組みあってるダサいわたしには永遠に触れられない人びと、でも、だからって、彼らは妖精でも幽霊でもオバケでもないよ、彼らだって人間、人間以上に人間、普通のなんてことのない人間。
もしも外のひとと何か違うとしたら、それは、カッコイイ彼らは、愛されてしまったからなのでしょう。
夏とゆう季節が、三月最後の日にきてしまったからなのでしょう。


意地汚くて食べても食べてもおなかがいっぱいにならないの、食べれば食べるほどおなかが空いてくるようになってしまったみたい。謙遜なんか云わないで、焼け石に水のようなわたしを焼き殺したいなら、はっきりそう言えばいい。それでもわたしが食べるのをやめる日は、わたしが決めることはできないのよ。ごめんなさい。