蝿と薔薇



今朝、家を出て団地の広場を寝ぼけなまちゃんで歩いてたら、烏が獲物をくわえて高木の枝にとまる風景を見た。週日はじまりの朝から、いかにも生々しい。獲物は、最近この辺りでよく見かける野鳥や。烏にとっては、よほどのご馳走にありついたように見えた。わたしの乏しい想像によると。鳥が鳥を喰う。生々しい。生々しいけど、ほんまのことや。
昨日は久しぶりに、港大橋臨港緑地へ行った。赤い大きな橋の根元に立ってみたくなった。多分10年くらい前やったか。一年間の失業サバイバル生活をスタートさせた頃のこと。その頃は、まだ世界中のヒトサマにわたしの日記を読んでいただける術を知らなかった。ただただひたすら孤独に毎日を過ごしていた。生活、それ自体が目的。と言わんばかりに。
天気のよい日で、自転車に乗ってた。多分、ぐるぐる廻っていて偶然に見つけた、厳ついトレーラーが無口に走るばかりの殺風景な道路の果てに緑のオアシス!なんか興奮して、ハンドル切りそこなって、砂利の上に派手に転んだ。自転車ごと。それから多分一週間くらいは、ひじとひざの治療で毎日が過ぎていた。オキシドールとオロナインとガーゼと包帯。ヒトサマに見せるわけでもなく、毎日傷の具合をデジカメで撮った。いろんな角度で。ヒトサマに見せる術を知ってたとしても、とてもやないけど見せられない。見せてはいけない、わたしの決めた生活のために。
多分10年ぶりに来たとゆうに、港大橋臨港緑地は、荒れた緑と不法投棄された大型ゴミ、この風景はあのときのままやった。赤い赤い大きな橋は、相変わらずかっこよかった。
それもそうやな〜。今もわたしはオロナインとガーゼで奮闘している。アイモカワラズ水虫と。そろそろ治ってほしい。マヂぽんで。