Bill Viola:First Dream(Hatsu-Yume)

miwakiti2007-03-03








http://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/t_0701/top.html
2007.01.23(tue)ー03.21(wed)



阪神岩屋駅から徒歩8分。
と、アクセス方法の案内には書かれてある。
小さな地図からはどんなに駅から歩くのだろうと思わせられたが、
改札を出ると「兵庫県立美術館」への道案内看板がすぐ目に入り、
広い道に出た瞬間に目の前にもう美術館は見えていた。
そう、駅から美術館入り口までまっすぐにつづく道があるのだ。
岩屋駅は、最近修復されたのだろうか。
ところどころができたばかりの新しい駅に見えた。
町自体、いちどすべてがなくなって、
まったく新しい町をいちからつくりなおしたように見えた。
HAT神戸
美術館のある一角にこの町を象徴するような整備された地区がある。
私は、この場所にくることにずっと以前から憧れていた。
やっとここを訪れることができたという安堵感がふいに訪れた。
この特別展のチケットを手に入れた時にはまだ気付いていないことだった。


ひなまつりのこの日に、
この特別展のアーティストがここで講演会をすることを知り、
がんばって早起きするつもりだった。
結局、計画していた1時間よりも遅く出発してしまい、
11時から配布の整理券はすでに配布終了となっていた。
ひとの話しているのを盗み聞きしたところ、なんと15分でなくなったそうだ。
ううう、甘くみていたな。。。
整理券がない人は、レクチャールームで講演をビデオで見れるそうなので
そちらを見ることして、作品鑑賞も後回しにレストランに行く。
特別展を記念したメニューがあるということなので、
普段は金を惜しんでいるが、急に気持ちがゆるんでしまった。
一見、高級なフレンチレストランなのだが、入ってみて食事してみると
かなりカジュアル。
というか頑張ってフレンチやってます、と背伸びしてる感じ。
こっちも背伸びして、オードブルやデザートがつく一番高いセットを
頼んだので、ひとのこと言えないけどね。
奥の方の窓側のテーブルに案内されて、
ビル・ヴィオラ−はつゆめ」展メニュー Dセットをオーダー。
アミューズがテーブルの上にのったとき、
入り口からビル・ヴィオラさんとおつきの人たちが入ってきた。
にやっと笑ってしまった。とても贅沢な気分だった。


一時間もだらだらとひとりで食事したからか、結構疲れた。
レクチャールームの前を通りかかると、
14時からなのにもう開場されていて数人すでに座っている。
整理券の二の舞いになっちゃあと思い、
まだ講演会開始まで一時間もあったけど、座って待つことに。
ビル・ヴィオラさんの作品はビデオ作品なので、
一時間じゃろくに鑑賞できないと思い、
講演会のあとにゆっくり見ようと思ったのだ。
しかし!
講演会が長かった。。。
ビル・ヴィオラさんのレクチャーが40分強。
2本のビデオ作品(本展示にはない作品)の上映。
コーディネータとの対談。
観客からの質疑応答。
で、終了したのは17時過ぎてたよ!
3時間って。。。
また、ビルさんのお話の仕方がとっても優しい声とおだやかなリズム
なので、満腹のわたしじゃなくても船漕いでるひとびと続出。
まだ作品を見ていなかっただけに、ますますどんな作品か
早く見たくてうずうずした。


この美術館は、金曜日と土曜日は20時まで開館している。
とは言え、夜は夜で早く家に帰りたかったので、
結局、この展覧会のタイトルともなっているメインの作品
「はつゆめ」を見ずにこの日は帰ってしまった。
他の作品を見ている内、
日常とはかけ離れた時間の流れにすこしイライラして、
時間のことばかり気にしていた私なのに、
美術館から出て、駅に向かって歩いているときに
不思議に心が軽くなっている自分を感じていた。
会期中に必ずもう一度見に行こう。
「はつゆめ」は勿論のこと、
まだきちんとは見ていない「あいさつ」や、
ヨガする「キャサリンの部屋」ももう一度見たい。
今日はとりあえずこんがらがった紐が少しほどけたみたいだ。
紐というものは、絶えずこんがらがる。
ほどけてはこんがらがり、またほどけるのだ。
そのほどきかたは、そのひとのものでしかない。