headphone musicのMVについておもうこと
みんなはドッキリ映像のことしか言わないけど、
あたしがこのビデオみていいなーと思ったのは、
スネオさんが一番最初につけている黄色いヘッドフォン。
ゼンハイザー社のオープンエアーヘッドホン復刻版。(おそらく)
悲しみロックフェスティバルのMVの中では、
このヘッドフォンをかけたままひとりで街を歩いていた。
朝の通勤時間帯、誰に振り向かれもせず、声かけられもせず
行き交う人の波を孤独に逆行するスネオさん。
ずっと静かに歩いていたスネオさんも曲のクライマックスには
とうとう我慢できなくなったように手でリズムを刻み、
ヘッドフォンに軽く手を当てた。
この時のヘッドフォンは曲の最初から終わりまでずっと孤独に見えた。
headphone musicのMVでは、部屋の中で椅子に座ったまま
スネオさんはその場所からは動かずひたすらギターを弾き歌い続ける。
老若男女がやってきては、スネオさんの頭からヘッドフォンを外したり
かけ直したりしては去っていくだけ。
孤独だった黄色いヘッドフォンが一番最初にスネオさんの頭から外され、
床に置かれた。
人々はただ通り過ぎて行くのではなく、
ただひとつのシンプルなアクションでそれぞれに感情が芽生えていた。
スネオさんは憧れのひとを見てびっくりしたすぐ後に
思わずうしろにいる池ちゃんをふりかえって見る。
こどもみたいに目で喋ってる。
あの孤独に眉をしかめていた時間から、
このやわらかい空気が流れる時間に至るまで
ずっとつながれていたんだな。
時間は澱むことなく流れ続けているんだね。
そんな些細なことが嬉しくていいなぁーいいなぁーと
あたしは涙を流して見ていたのでした。
- アーティスト: スネオヘアー,渡辺健二,i-dep,YOKU,KATSUHIRO IDOMOTO,DJ KOMA
- 出版社/メーカー: エピックレコードジャパン
- 発売日: 2006/05/24
- メディア: CD
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