カナシミ@SHIBUYA-AX(06.05.22)




黒のロックなめんなよTシャツを着たスネオヘアー
ステージに現われた瞬間に、フロアのオーディエンスに渦が巻いた。
波に乗り切れず私は後ろに流された。
スネオヘアーが「渋谷ーー!」と叫ぶ。
悲しみロックフェスティバルのイントロが流れて
波はいきなり最高潮。
渦の中でジャンプし続けるのは難しく、立ち止まってもいられない。
年末のZEPP東京など目じゃない。いや、年末は私はその渦から
免れていただけかもしれない。
続くアイボリーで波は更に激しく、
ワルツが始まっても中盤までは波に揺らされていた。
こんな風に波打つ私達を見て「崩れ落ちる波の様に」とスネオヘアー
歌っているのだろうか。あまりにもぴったりで笑える。
ああ、でも、今日のこの波はちょっと笑える余裕がなかった。
とにかく足場を固めるのに必死だった。
でも、フィルターのイントロが流れて動けなくなった。感動してしまって。
moon face、フューチャーと続く。
フューチャーは、サビの上がっていく部分の音がどうにも合わせにくいようだ。
けれど、歌い込む内にギターの音と合わさる内に鳥肌ものの歌になるような
気がする。いつの日か。
パイロットランプのイントロに身震い。
一息ついてMC。
なぜかドラムの朝ちゃんだけ紹介。
今日はツアー初日、皆よろしく、2階席にもよろしくと声をかける。
まだまだ前半なのに、もう喉がカラカラで船酔いでもしたようだ。
アリナミン飲むの忘れたことを心より悔やむ。
アコースティックギターが運ばれてきて新曲headphone music
皆で最後のコーラスを歌った。スネオヘアーの手招きで。
「ちょっと恥ずかしいね。」
そのままそのギターで最近昔のことを思い出して歌う唄をやります、と言った。
タイトルは結局わからなかった。
でも、思わず声を上げてしまった。
少し前から要所要所で絶妙のメールを下さる同い年のスネ友さんから
この曲のことを聞いていたから。
J-WAVEの「TOMORROW」という番組の「二十歳のころ」というコーナーで
かかる曲、歌っているのがスネオさんの声に聞こえると。
まさか今日ここで聴けるなんて…。
スポットライトに照らされて歌う姿になぜか懐かしさを感じる。
JET、現在位置、ランドマーク
現在位置を微動だにせず聴く。ランドマークへの流れに嬉しさを覚える。
壮大な場面から、一転してまた高波へと。
スネオヘアーまで波を煽る。「この曲が一番ライブで盛り上がる曲なんだよ」
ウグイス、ストライク、ピント、セイコウトウテイ
もうキブ・アップしたいけど、その手も上げられないくらい。
そして、ラストの空も忙しいに続く。
なんてパワフルなライブなんだろう。
続くアンコールは、スネオヘアー、朝ちゃん、松江さんのスリーピース登場。
(3人で今回のツアーTシャツ着てた?5年目Tシャツの白バージョン)
3人で袖からもつれ合いながら小芝居してた。可愛い。
朝ちゃんのドラムはシャリシャリときれいな音のするで手ドラム。
スリーピースでフォーク
途中でギターと歌が飛んじゃったのをスネオさんが苦笑いしながらカバー。
それに気付いた朝ちゃんがクスクス笑い、次第に松江さんも気付いて
笑っていた。そんな3人がいたずらっこに見えて微笑ましかった。
とうとう真ん中で見るのは諦めて、上手のドアーに一番近い場所に移動。
空気がいっぱいあって吸いやすい〜。
ずっといないなーと気にしていたDAISUKEさんがやっと登場。
新曲「スプリット」を演る。
まさか新曲が2曲も聴けるとは驚き。
ギターが華やかなロックなナンバー、初めて聴いても乗りやすいメロディー。
「何度も同じことをいう」だっけ?
歌い終わってからスネオヘアーが歌詞をぶつぶつ呟いていた。
ポップなメロディーの割に、久し振りにちょっとひねた感じ?
どんどん新曲ができてきてるのね。
それからスネオヘアー「好きな歌です」と言って歌い出した訳も知らないで
「私この歌好き!」というリアクションでぴょんと飛び上がった
お客さんが横目に入った。ふふふ。
「最後にこれでお開きにしたいと思います」とスネオヘアー
「お開きにしようなんていうアーティストなんていないよね」と自分で突っ込む。
「こうゆう時は他のアーティストは何てゆうの?」
「サンキュー、ありがとう!お開きにします」
そして、最後のアンコール曲がスピードでした。
思わず一歩前に足が出てしまった。
最後にこの曲を聴けたから、もうお腹いっぱいの筈なんだけど、
私達はスネオヘアーがもう一度ステージに出てくることを望んで
手を打ち続けた。
そして、出てきたスネオヘアーはひとりだった。
「もうあきれて皆帰っちゃったよ。」と冗談まじりにいうけど、
これからひとりで何かをしようとしているのは本気だった。
「今日はデビュー5年目ということで、ここだけでやります」
「アイボリーのしょぼいバージョン」
エコーがかかったマイクでアイボリーを弾き語りした。
一言、一言、大事に歌うスネオヘアーの声が空気の中にしみ入ってくる。
♪勘違いなんだ、まるで…という言葉の前で声がつまったスネオヘアー
声を出そうと、何度も何度も顔を上げる。
ギターを見つめて、声の替わりにギターをつまびく。
やっと出てきた高らかな声が天井に響く。


♪鳴り止まない街の沈黙が
この耳に騒がしいままに
静けさが鳴り響く
低音が溜まってく
増長する欲望と
内に秘めた迷いが
今日もうるさくて


最後までゆっくりと大事に歌い上げたスネオヘアーは、
歌い終わると椅子から立ち上がって逃げるように袖に走って消えた。
私はその走り去るあなたの背中を忘れない。
デビュー5年目、心からおめでとう。
2006年カナシミツアーがとうとう始まりましたね。



■support member
(bass)イワイエイキチ(drum)朝倉真司(guitar)松江潤(keyboard)DAISUKE

SUNEOHAIR TOUR 2006 TOUR
5月22日(月)東京 SHIBUYA-AX 
OPEN 18:00 / START 19:00
adv.¥4000 SOLD OUT!!
※1F:オールスタンディング 2F:指定席