20150314-22「植野隆司のドローイング100」 HOPKEN B1F+2F





















テニスコーツ植野さんの大阪初個展:クローシングイベント:テニスコーツのライブ。移転してきれいになったHOPKEN 二階の美しい白木のフローリングにトマトジュースをぶちまけてしまった。しかも、ライブ演奏中に。持っていたティッシュを全部使い、友だちがくれたティッシュも全部使い、さいごはハンカチーフも使って、ぶちまけたトマトジュースを拭き取ったけど、HOPKENのスギモトさんにも謝罪をお伝えしたけど、永遠に拭いとれないシミをわたしはつくってしまった。
おおげさなのかもしれない、かんちがいかもしれない、願わくば、わたしが大袈裟な大勘違い野郎であればいいな、と都合良くおもう。こんなこと書いてることじたい、矛盾しているけれども。
いかにも私が厚顔無恥でも、テニスコーツのライブが素晴らしかったことを書かないではおられないのです。
かすかにシャカシャカいう束子の音、その束子が台からはみ出して落ちる音、暴れるクリップがマグカップを鳴らす音、さやさんの少しさみしそうな表情、植野さんのノイズギター、植野さんのブルースギターに合わせて、さやさんがドスを効かせた声で歌った歌、テニスコーツがさやさんと植野さんのふたりだってゆうあたりまえのことのようであたりまえじゃなかったことをはじめて感じた、クロージングライブ。
植野さんのdrawing、撮影してもよいとのことだったので、地下一階のはたくさん撮らせてもらったのだけど、ライブをした二階のは撮ってないので、ここにはないですが、天井に貼ってあったり、雑貨やCDを販売する棚に1枚無造作に置いてあったり、黒いクレヨンで塗りつぶしたのにスクラッチして色とりどりのモザイクみたいに鮮やかな画とか、紙一面に字だけ書いてあるのとか、drawingじゃないけど、さやさんが足元に散らばしていた歌詞やうたのなまえを書いた紙とか、が 眠るようにしてそこにはありました。
わたしにとって、テニスコーツのライブは優しさなんかじゃない、いつも棘みたいなものが体のなかに残ってしまう。それは今日だけのことじゃなく、初めてみたときからずっとそうなんだよ。